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趣味の人生を楽しむサラリーマンの日記

サブ・オーディオを刷新した

拙宅は、じっくり吟味して、本気で音質を追い求めて選んだオーディオがリビングに据えてある。まあ、2LDKなので専用ルームなんてのは夢のまた夢、映画鑑賞も含め、リビングがオーディオ・ルームになっている。マンションではあまり大きな音量で鳴らすこともできませんが。

寝るとき以外は妻と一緒にリビングで過ごしているのが通常の生活で、2人揃って普段はあまりテレビを見ないこともあって自由に音楽を聴くことができる。8年前に結婚してからそのような生活パターンだから、気合を入れて選んだオーディオで好きなときに好きなだけ音楽を聴けるという恵まれた生活することができています(妻が自由に聴かせてくれているおかげ)。

なのに、実は寝室にもサブのオーディオ・セットがある。DENON RCD-CX1というSACD/CDプレーヤー
一体式アンプに、ブックシェルフ型スピーカーのベストセラー B&W CM1という組み合わせのコンパクトなシステムで2008年に購入したもの。2010年からはSqueezebox Touchを再生機としていたので、RCD-CX1は実質アンプとしての使用だったんだけれど、このシステムは価格の割にはなかなか良い音で音を鳴らしてくれている。その音の中心であるB&W CM1は、この価格、このサイズでありながら華やかな高音とローエンド域まである程度出る低音(その分能率は低い)、そして奥行きのある音場が魅力的なスピーカーで、ジャズとロックだけでなくクラシックを聴くようになってからもサブ機としては上々の再生能力があった。

このサブ・システムは独身時代、まだ両親と暮らしていたときに、親がテレビを見ていたりすると音楽が聴けないことから自分の寝室用に購入。前述の通り、結婚して妻と2人で暮らすようになってから使う機会が激減したんだけれども、機材に愛着もあって引っ越した今でもそのまま寝室に鎮座していた。引っ越し前は妻がリビングでビデオ通話(仕事)をしているときがたまにあったので、そんなときにまだ使う機会があったものの、引っ越してからは洋室のひとつを仕事部屋として使えるようにしたため、いよいよ使う機会がなくなってしまった。

ならばもう売ってしまえばいいじゃないか、と思うんだけれども、メイン機以外でも何か音が鳴るシステムがないと寂しい(苦笑)。あと、仕事可能な部屋とした洋室は今後自分の自宅勤務でも使う可能性があり、ここに音楽を聴ける環境がないのも寂しい。

というわけで(?)、従来のサブ・オーディオ環境を刷新し、新しい生活に合った新しいサブ・オーディオ環境を導入しようではないかと思ったわけです。仕事用デスクはそれほど広いというわけではなく、ブックシェルフ型のスピーカーでも邪魔になるし、場所を取るスピーカーをデスクに置くことは妻も望んでいない。となると、ある程度スペース効率に優れつつも、そこそこ良い音で鳴らしてくれるシステムが望ましい。更に言うならば、これまで同様にサブ・オーディオ・システムとして寝室でも使いたい。即ち、寝室と仕事部屋で気軽に移動できるものであって欲しい。

そんな要望に一番近いのは、今や星の数ほど製品が溢れているモバイル・スピーカー。とはいえ、サイズ的制約(ポータブル用途前提なので当然小型)により音場が狭く、どんな製品であっても箱庭的になってしまう。また、検討している用途にバッテリー駆動も必要ない。

そうやって条件をいろいろと付けて行くと選択肢はどんどん少なくなって行く。ようやく見つけたのが B&O BeoPlay A6というスタイリッシュなネットワーク再生対応のスピーカー。壁掛け、天吊り可能であればデスク・スペースを取ることもなく、パソコンの奥に設置すると直接音が聴こえなくなるという問題も壁掛けなら回避できる。しかもDLNAに対応しているため、拙宅のNASに蓄えてある音源をそのまま再生できる。A6は既に発売から2年も経過している(既に生産終了しており在庫品で販売終了らしい)にもかかわらず、発売時にはまだ日本でサービスが始まっていなかったSpotifyやGoogle Chromecastにも対応していて、現時点でも仕様が古びていない(B&Oの先進性が現れている)。

尚、旅行のときに持ち歩くモバイル・スピーカーとしては、同じくB&OのBeoPlay A2を愛用している。このスピーカーはモバイル用途としてはなかなかの高音質で音の響きもナチュラル。いや、実は厳密に言うとナチュラルではない。注意深く聴けば実はそれなりに加工された音であることがオーディオに精通している人ならわかる。でも、限られたサイズで、ある程度広い音場感を出しつつ、情報量豊かで、Fレンジもそこそこ欲張って、ひとつひとつの音をしなやかに出すのは無理な話というもので、それら要素をバランスよく満たすためにはそれなりの加工が必要になるのは仕方がないこと。B&Oの製品は「ナチュラルに聴こえるように巧みに加工・演出された音質」であると僕は思っている。加工・演出されているということは、特性が音源に合っていないとショボい音に聴こえる場合があることを意味しているんだけれど、サイズなどの制約のある中で、B&Oの音はなかなか上手く作ってあって、僕はその音質を愛好している。

そんなBeoPlay A6を家電店で視聴して、納得できる音であったので購入と相成りました。BeoPlay A2と同じ傾向の音色を持っていて、まずまず豊かな情報量、低音域の充実、モバイル・スピーカーより広い音場を実現していて、まさに今回望んでいる音質だったから。豊かで自然な響きを要求される金管楽器・木管楽器、艷やかで柔らかい響きを要求される弦楽器の表現は、この価格帯、サイズではなかなかのもの。

ちなみに同価格帯の競合製品としてDYNAUDIO MUSIC 5という製品があり、こちらも店頭で視聴できた。ところが予想外にモバイル・スピーカー特有の箱庭的な鳴り方でちょっとガッカリ。所謂ピュアオーディオ用のスピーカーではクオリティの高いモデルをラインナップしているディナウディオだけれど、この種のスピーカーではまだノウハウが足りていないのかもしれない(あるいはJBLのように同じブランドでもモバイル系はまったく異なるコンセプトにしているのかも?)。

余談ながら、B&OにはBeoPlay A9という上位モデルがあり、こちらも一応試聴してみたところ、これが実に素晴らしい音で一瞬これにしようかと思ったほどでした。サイズ的制約が少ない(言い換えると大きくて重い)ことで音に余裕があり、小型ハイコンポに引けを取らない音質。いや、小型ハイコンポにも部分的には大型のシステム的な音を出そうという演出があることを考えると、むしろA9の方が無理がなくて自然であるように思える。ネットのレビューではコモリ気味という意見もあり、確かに高音の抜けが特別良いわけではない(見通しが良いわけではない)ものの、音のきめ細かさと柔らかみがあって総合的なクオリティは高いと思いました。こういう傾向の音質は聴き疲れしないもので、そういう意味ではBOSEも似た特性があるんですが、B&Oの音作りの方がより自然で音の情報量が多い。尚、個人的な意見ですが、B&OはBOSEの高級版の位置づけと言って良い性格のスピーカーだと思います。BOSEやB&Oの製品は、機器の正面に姿勢良く座って本気で聴くというよりは、BGMとして心地良く聴くためのものという製品コンセプトなので、本気のリスニングを目的とするのでなければA9の音で不足を感じる人は少ないでしょう。

というわけで音質的にはBeoPlay A9が断然気に入ったんですが、今必要としているのは、あまり使用頻度が高くないサブ・システム用、状況に応じて寝室の仕事部屋を移動させるという用途だったのでA9のサイズと重さはちょっと無理があり、価格も倍以上ということでこちらは見送り、当初から第1候補としていたBeoPlay A6を選ぶことになったというわけです。

さて、持ち帰って早速セットアップ。付属のクイックスタート・ガイドは最低限のことしか書かれていない(オンライン・ユーザーガイドもたいしたことは書かれていない)ものの、無線ルーターへの接続は記載通りの操作ですぐに完了。音を出してみると、店頭で聴いたときよりも好印象、カジュアル聴き用途ならこれで十分と納得できる音質。まあ、騒々しい家電店の店頭ではごく大雑なに音の傾向を知るのが精一杯なので当然と言えば当然です(それでも試聴してみないと何もわからない)。

もともと望んだポイントでもありますが、やはりモバイル・スピーカーよりは音場が広いところが良い。オーディオ機器への要求度がもっとも厳しくなるオーケストラの再生では、金管、木管楽器の響きもまずまず、弦の艶も及第点、A9と較べるとすべてにおいて格落ちは否めないものの、サブ用として聴くには納得できるレベル。低音がモバイル・スピーカーより余裕があるのも期待通り。BGM用、カジュアル用途としては総じて満足できるサウンドで気分良く聴けます。とはいえ、やはりフルサイズのオーディオではないのでスケール感はそこそこ、大編成のオーケストラよりは、音数が少ないジャズやロックの方が上手く鳴ってくれるのは間違いないところ。念の為に書いておきますが、リビングにあるオーディオのように本気でHi-Fidelityを求めて開発された製品を基準にすると、較べることが憚れるくらい音場は狭いし、音質も落ちます。そもそも狙っている方向が違うし、価格も全然違うからそれは当たり前のこと。また従来のサブ機(RCD-CX1+CM1)と較べても、解像度と高音の見通しは劣っています。こちらもA6の方が価格が半分以下であることを考えればこれも当然のこと。特にBeoPlay A6はA9同様に高音域が控えめで、シンバルなどの金物系はあまり響かせない音作りになっているので派手な音色が好みの人には向いていないでしょう。もう少し高音が欲しい場合にはイコライザーで高音を上乗せすれば、シンバル系の抜けが良くなるものの、音の見通しの良さはそれほど変わりません。例えばソニー製品のようなクッキリ、ハッキリ系の音ではなく、あくまでも柔らかく響かせる音作りです。尚、こうした音質傾向のせいか、Wi-Fiでの再生(DLNA、AirPlay)とBluetooth接続での音質差は極小で、恐らくほとんどの人がブラインドで聴き分けるのは難しいでしょう。

そのまんまの名前である「Bang & Olfsen」というアプリで操作することで、BassとTrebleの調整、ラウドネスON/OFF(これも小音量でのBGM用途を想定している証)、ボリュームの調整が可能。設置場所によって「Free(前後左右に壁がない場所)」「Wall」「Corner」の音設定は本体下部のスイッチで切り替える。このセッティングの違いは想定通り、Freeでは低音域全体が強調され、Cornerでは控えめになる設定で、音場感などスピーカーの基本特性が変わるような極端な違いをもたらす設定にはなっていない。このネーミングの指定に合わせなくても好みで選べば良いと思います。尚、このアプリでDLNAから音源再生が可能ではあるものの、曲の検索性はいまひとつ。「ジャンル」から全アルバムを表示できるのは僕にとって必須項目でこれができるのは嬉しいんだけれど、リストされるアルバム一覧にアーティスト名が併記されないため、例えば Beethoven: Symphony #5 が20以上並んで出てきてもどれがどの演奏家であるかわからないところは残念。あと、アルバム一覧でアートワークが表示されないため、ジャケットから直感的に目的のアルバムを選べないところも改善してほしいポイント。ちなみに、拙宅のネットワークプレーヤー YAMAHA WXC-50をレンダラーとして認識してくれるLUMINアプリでA6は認識してくれませんでした。

BeoPlay A6は本体上部をタップやスワイプすることで、曲の再生/一時停止、音量調整できるスタイリッシュさがウリのひとつになっていて確かに操作している様は見た目にも「おっ」と思わせるものがある。一方で、本体からひとたび離れると(普通のリスニングではそうなるはず)何かしらのリモート・コントロールが当然必要になり、DLNA再生の場合は純正アプリからということになる。ところが、iPad(もちろんiPhoneも)ロック画面に簡易操作画面は出てこないし、iPad本体のボタンで音量を変更することができない。DLNA再生はレンダラー操作になる(iPadじたいが音源ファイルを再生しているわけではない)ため、これは仕方のないこと。しかし、アプリを開いたときでもボタンで音量調整できず、再生/一時停止を含め、音楽再生画面を呼び出さないと操作できない。これはかなり不便。しかもこのアプリ、開いてからA6へのネットワーク接続をし直すため、操作できるようになるまで5秒くらい待たなくてはならないという特性もある。リモート・コントロールを前提とするなら音楽再生アプリを使ってAirPlayかBluetooth(それぞれiPadのボタンで音量調整可能)を選んだ方がずっと便利。純正アプリは、曲の検索性と合わせ、DLNA環境での操作性は今ひとつです。DLNA再生だとギャップレス再生もできないので、iPengでAirPlayでの再生がメインになりそう。

ちなみに、BeoPlay A6には物理スイッチがどこにも見当たらない。スイッチとケーブル差込口類は本体中央底辺に集約されていて、蓋で閉じられているので、これらのスイッチは通常の利用では触れないことを前提とした設計ということになる。3.5ミリの入力プラグもこの中にあり、有線での外部入力に使うことはできるけれど、カバーを外さないとアクセスできないということは、それがメインの使い方ではないという製品からのメッセージということ。電源スイッチもこの中にあるため、電源オン/オフも通常はしない使い方を想定しているようです。一応タッチ操作、またはアプリでスタンバイにはできるものの、基本的には電源入れっぱなし、聴きたいときにすぐに聴ける状態で使う(電源コードを差し込んでから聴ける状態になるまで1分かかる)ものという、いかにも外国製品的らしい割り切りがなされています。

尚、無線の接続性については、iPhoneなどではWi-Fiが途切れてしまうところ(拙宅は無線LAN親機が部屋の端にあるので反対の部屋の端までは届かない)、無線ステイタスがPoorの状態でも粘ってDLNA再生を続けてくれています。データ転送量が多いと思われるハイレゾ音源でも途切れないので、無線の接続性は良好と言って良いでしょう(でWi-Fiが切れてしまうとiPadなどで操作できませんが)。

旧来スタイルのオーディオがミニマル・デザインの無線オーディオに変わると部屋がこうなる、の図↓

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NAS音源を再生するためのプレーヤーとして使っていたSqueezeBox Touchは撤去して、こちらはメインオーディオ故障時のバックアップ機として保存。STAXヘッドフォンとアンプがなければもっとスッキリするけれど、これは愛用機なので手放すつもりはありません。余談ながらNAS音源をSTAXで聴くために昔使っていたAirMac Expressを復活させました。

仕事部屋で聴くときは、とりあえずこんな感じで吊り下げる感じにしてみた。手元にあったS字フックとホームセンターで用意した金具と紐であつらえたもので見た目が悪いんだけど、聴かないときには全部外してしまうからまあこれでいいか、という感じです。

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というわけで、用途を考え、オーディオ的パフォーマンスよりもデザインと機動性、機能性を優先したオーディオ製品選びというのもあっていいんじゃないか、という話でした。もともとミニ・コンポの音質は本格的なオーディオ・システムにはやはり敵わないので、サブ・オーディオと割り切ってスタイル優先の製品選びというのもアリだと思います。

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