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趣味の人生を楽しむサラリーマンの日記

ニュースの真相(ネタバレあり)

ニュースの真相201711


現題は「Truth」。

ジョージ・W・ブッシュの再選挙前に持ち上がった軍歴詐称事件。ああ、そんなのあったけなあというのが多くの日本人の感覚でしょう。

この映画では、その疑惑が出てきてからニュースで報道するまでの過程、ニュースの内容が嘘であると疑惑を持たれ、嘘でないことを証明できなかったCBSテレビ関係者が糾弾され、謝罪に至る過程を描いたもの。ストーリーのベースは主人公である女性プロデューサー、メアリー・メイプスの自伝を元にしているとのこと。

「ゾディアック」など、脚本家として知られるジェームズ・ヴァンダービルトがキレのある演出とテンポでスタイリッシュに仕上げていてとても初監督作品とは思えないクオリティ。スクープをモノにする高揚感と、ニュースに疑惑を持たれてからの苦しみが鮮明に描かれている。超硬派、骨太の社会派映画好きな人には見応えがあると思う。

確かに、メアリー達ジャーナリストの裏取りは十分ではなかった。しかし、疑わしき点は多くあり、情報を提供していた人たちが次々に寝返って行くところに単なる誤報以外のものを感じないわけにはいかない。この映画のハイライトは、最後の外部調査委員会でメアリーが放った言葉でしょう。本筋ではなく、事実認定できない周辺情報を突いて、そこを執拗に攻撃することで本筋の部分まで事実でないかのように誘導する怪しさ。入手してきた情報も後になって思えば意図的にハメたと思えるような怪しさが漂っている。

こうして権力による巧みな事実潰しとして描かれた「Truth」という映画は、メアリーの目線で書かれた事実であるのがこの映画の弱み(右寄り思想の人は単なる左翼賞賛映画に見えるらしい)であり、強みでもあるように思う。自分たちを美化しすぎ、という意見もあるようですが、もしそれが目的ならば、メアリーがスクープ欲しさや真実を確定させるために情報提供者にプレッシャーを与え続け、軽く扱っている見苦しさまで描いたりはしないでしょう。

内容的にこの映画のメガホンを取っていたとしても不思議ではないロバート・レッドフォードの存在感と、さすがの演技力を見せるケイト・ブランシェットを見るだけでも価値アリ。ジャーナリズムを取り上げた社会派映画好きの人にお勧めできます。

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