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趣味の人生を楽しむサラリーマンの日記

ジャガーXE 納車一周年

Jaguar210702

ジャガーXEと暮らすようになって1年が経過しました。

クルマというのは1年乗ってみなければわからない、というのが僕の考えです。日本では、暑さ、寒さ、雨の多さと湿気といった気候の変動があり、一通りの環境に触れるのに1年かかる。欧州車に不安な点があるのは日本ほど過酷な気候変化、高温多湿にさらされないからで、そういう意味でも年間通して乗ってみないといろいろとわからないことがある。また、普通は1年も乗っていれば自分のクルマの利用形態を一通り網羅することになる、という理由もあります。そんなわけで1年で思ったことをまとめてみました。これまでに書いたことと重複している部分が多くありますが、初期のころの印象が変わっていない、ということでもあると受け止めていただければと思います。

[仕様]
ジャガーXE Prestige 20t(4気筒2.0Lガソリンターボ)
ボディカラー:ブルーファイヤー
内装:ラテ
オプション:
・スポーツ・サスペンション+アダプティブ・ダイナミクス
・19インチホイール(Venomシルバー)
・ウッドパネル(サテンアッシュパール)
ボディカラー、ホイール、内装の選択から始まり、オプションでもパネルはじめ内装の選択肢が多いため、自分好みの(というか実質自分だけの)1台に仕立てることができるところはこのクルマの大きな魅力だと言えるでしょう。

[ブランドイメージ]
ジャガーに乗っていると言うとクルマにさして関心のない人でも「おおっ」という反応が多く、高級ブランドとしてもイメージは極めて良い。しかし、ここ日本におけるジャガーは「品の良いおじいちゃんが乗っている高級車」という旧態然イメージがかなり強く根付いていて、40代の人でも自分にはまったく関係ないブランドと思っている人が少なくない。ちなみにかつてジャガーを販売していなかったために昔のイメージが染み付いていない韓国では、ジャガーは現代のブランドとして普通に受け入れられていいることが販売台数のデータからなんとなく読み取れます。
(参考データ)
韓国輸入車販売台数= 2015年:243,900台 2016年:225,279台
韓国ジャガー販売台数= 2015年:2,804台 2016年:3,798台
日本輸入車販売台数= 2015年:328,622台 2016年:343,673台
日本ジャガー販売台数= 2015年:1,349台 2016年:2,883台

[エクステリア]
派手さはなく、控えめ。それでいてスポーティさとエレガンスを備えていると思います。その控えめなところを美点を感じるか、派手さや押し出しに欠けると感じるかで評価が別れるでしょう。マツダや(特にリアが)アウディに似ているという意見があるのは事実で、そこを個性不足と指摘するならばその通りかもしれません。しかし、かなり大雑把に見た場合、あるいは一部分のみのことであり、佇まいやディテールの仕上げは、かなり違っていることが少しでも車に興味がある人ならわかるでしょう。フロントマスクの尖りすぎていない主張とルーフからリアにかけてのエレガントなデザインに惚れてしまっているので個人的にはほぼ満点です。クルマを眺めるたびに幸せな気分になれるかどうかはクルマ好きにとって重要な要素でその点で大変満足しています。また、ドイツ系のクルマのようにある程度目立つ(押し出しが強い)デザインはどうしてもトレンドを積極的に追いかけることになり、型落ちになるとデザインが一気に古く見えるものがありますが、XE(というかジャガー全般)のデザインは方向性がやや違うこともあって、飽きがこないタイプではないかと勝手に思っています。まあ、デザインはぶっちゃけ自分のセンスに合っているかがほとんどすべてなので、ここは完全に独りよがりな意見だと思ってください。

[インテリア]
思わず「うわあ」と言わせるような高級感、高質感はそれほどでもなく、ドイツ御三家には一歩劣る印象です。オプションの装飾パネルを上手く選べば多少の底上げは可能だと思います。アウディのように、いかにも最新のクルマに乗っている、と室内で感じる要素は少ないでしょう。その分シンプルでスッキリしているし、これ見よがしの厚化粧をしていないから、こちらも飽きも来ないような気がします。
ラテの革張りシートは、こちらも落ち着きがあって派手に見えないものの上品な華やかさがあります。標準シートはシートバックが大柄でホールドがほとんどなくゆったりと座る作りであるため、革で滑ることも含めてスポーツ走行には向いていません(サーキット走行なんて絶対無理)。そこそこのホールド性が欲しいのならR-Sport系のシート(の車種)を選んだ方が良いでしょう(あるいはオプションの14ウェイシートだとサイドサポートを幾分調整できるはず)。座面は平板でクッションがやや薄いので、お尻が痛くなりやすいのもちょっと残念なところ。これまで乗っていたアルファロメオよりやや疲労感が出やすく、機能面ではシートはあまり良いとは思えません。

[エンジン]
必要十分、まあ遅くはないかな程度。2.0Lターボのフォード製エコブーストエンジンはXJやフォード・エクスプローラーといった2トン級のクルマにも搭載され、どの記事を見ても「思ったより十分」と書かれていたのでXEなら余裕があるのでは?という淡い期待がありましたが残念ながら夢想に終わりました。踏めばそれなりに加速するので明らかに遅いとまでは言いませんが、ある程度の速さで走りつつ優雅に余裕を感じて走りたい、と望むと人には物足りないでしょう。
振動はよく抑えられておりスムーズに回るのでフィーリングは高級車であったとしても及第点はクリアしているレベル。ただし、音は直噴っぽいカラカラ音がするところがちょっとお安い感じがしてしまう。踏めばエキゾースト側ではまあまあスポーティな音を発し、カラカラ音はかき消されて気にならなくなります。上までストレスなく回るものの、イタリア車(あれはあれで特殊ですが)のような官能性はなく、XE S V6のスポーティさ、質感の高さとの差は価格相応です。
尚、高速道路に乗るとロードノイズや風切音がカラカラ音をかき消してくれるので音の残念さが気にならなくなります。また、一般道で感じる低速トルクの薄さも気にならなくなり、クルマの格が上がったかのように思えるくらい快適性が上がります。車格を考えれば当然かもしれませんが、エンジンがどの回転域でも余裕たっぷりというわけにはいかないのならハイスピード・クルージングの快適さにフォーカスした、ということなのかもしれません。

[燃費]
さすがにフォード製エコ・ブースト・エンジンは設計が古いためか、現代の基準では悪いと言わざるを得ない。街中だけなら8.0Km/L、高速だけならのんびり走って14.0Km/Lくらい、平均で11Km/Lくらいというところ。燃費を気にして穏やかなアクセルワークを心がけていると低速トルクが薄いエンジン故にユルユルとしか走れないため、ある時期から頭を切り替えて燃費を気にせずアクセルを踏むようになりました。小型車のようにエンジンにムチを入れて走ることがこのクルマのキャラクターに合っているかはともかく、そうやって走っているとステアリング操作も少々忙しく(荒っぽく?)操作する機会が増え、そんな走り方でも違和感なく挙動がついてくることもあって意外とスポーティな走りもできるじゃないか、と思えるようにもなったので、燃費は気にしないことにしています。

[AT]
きめ細かい変速。トルコンとしてはレスポンスも悪くない。パドルによるシフトダウンのタイムラグがやや大きめなところはちょっと残念。また、停止間際のシフトダウンのときのお行儀がイマイチでやや落ち着きがないと感じる場面も。MTにずっと乗ってきて人間が古いせいで8段もあると今何速に入っているかわからないのはちょっとした不満。気にしなくても良いということなんでしょうが、デジタル・スピードメーターを表示をするスペースがあるのならそこに今何速に入っているのか表示させる選択肢も欲しかったところです。

[ハンドリング]
小型車愛好家の僕からするとキビキビしているとは流石に感じない。ただし、ステアリング操作に対するクルマの動きはナチュラルでスムーズ、アダプティブ・ダイナミクス装着のおかげか、スポーティな走りをしてもロールは抑えられていて、挙動にモッサリとした印象はまったくない。所謂スポーツカー的なアジリティはないものの、乗り心地のしなやかさ確保しながら挙動の遅れ感がないところはこのクルマの美点だと思います。シャーシは新設計で上位のXFと共通というだけあって器に余裕がある印象です。

[ブレーキ]
ブレーキそのものの能力については妥当で、峠の下り道を少し飛ばした程度ではフィールの変化もなく、もちろん問題は発生しない(当たり前ですが)。街中など速度域が低いところでは踏力に対して制動がリニアに働かず、それが特に停止間際に顕著で1年乗ってもカックンブレーキをやってしまう。右ハンドルの国のクルマなのでハンドル位置による影響という言い訳はないはず。また、決して頼りなくはないけれど、もう少し剛性感が欲しい。

[乗り心地]
しなやか。首都高渋谷線のハーシュネスも快適にいなす。スポーツモードだと若干硬くなるものの、19インチ、XE Sと同じスポーツサスペンション仕様でも基本的に乗り心地は柔らかく上質でバネ下の重さはほとんど気にならない。余談ながら、その同じ仕様のはずのXE Sはどういうわけか少し脚が固く、アダプティブダイナミクスなしのスポーツサス仕様はさらに締まった脚だった印象でした(短時間試乗の記憶より)。

[装備]
エイアコンはよく効く。風量を弱めにしておけば音も静か。このあたりは前車(アルファロメオ・ミト)とはクラスもお国柄も違うので当然といったところ。オーディオは標準装備品と考えればなかなかの高音質(ミトのカロッツェリア・ナビよりはずっと良い)。静寂性が高いため、クラシックを聴こうと思えば聴けなくもない(真面目に音楽に没頭するのはさすがにムリですが)。
DVDナビは最低限の役割は果たしてくれるので問題はありませんが、学習機能がプアで表示も荒くかなり時代遅れ。インフォテイメント・システムじたいもレスポンスが悪く、現代のクルマと考えると遅れている感は否めない(これから買う人はもう刷新されていますが)。ACC(アクティブ・クルーズ・コントロール)は本当に便利で、特に高速道路の渋滞でこれに慣れてしまうともうACCなしの生活には戻れないかも。とにもかくにもアルファロメオ・ミトからの乗り換えだと電装系装備てんこ盛りで、例えばパーキング・ブレーキやトランクオープナー、マニュアル・トランスミッションなど、ちょっと前まではフィジカルな操作だったものがほとんど電子化されて操作感がなくなってしまった。だからトランクを手で閉めるという何てことがない操作がなにやら労働的で他の操作系とのバランスが取れていないように感じるようになってしまい、オプションのトランク・クローザーを付けておけば良かったかもと感じるようになってしまいました。人間、ここまで堕落してしまうものなんだと自分でも驚きです。

[信頼性]
トラブルとしては以下の4点。
●バックカメラ使用時のナビゲーション・ディスプレイ表示不可
●メータークラスター周辺のビビリ音
●助手席スカッフプレート外れ
●インパネウッドパネルの剥離
●アイドリングストップ機能の不稼働
バックカメラの表示不具合はディスプレイの交換で修理。仮に保証期間外(有償)だった場合の修理代は140,000円とのこと。
メータークラスターのビビリ音は、ATをDモードにしてブレーキを踏んでいる状態のときにときどき発生。これはディーラーでは再現せずで戻されましたが、隙間に詰め物をする( )ことで解消。また、日本ではあまりありませんがイタリアの道路のような石畳状の路面を走るとリア・ウィンドウ周辺から共振音が出ます。振動対策は今一歩というところ。
スカッフプレートは、受け側のプラスチックが外れたため新品交換。
インパネウッドパネル剥離は接着し直しの修理。

ジャガー内装剥がれ201702

アイドリングストップは1年点検の前3ヶ月くらいは一度も稼働しなくなっていたので相談したところ、稼働するにはいくつかの条件が揃う必要がり、その条件の閾値が高すぎるためコンピューターの設定を見直すことでまた稼働するようになりました。そもそも閾値はバッテリーに過度の負荷をかけないように保護するよう設定されているはずなので若干不安ですが、アイドリングストップ稼働ありきの無茶な設定変更はしていないと信じましょう。

「破綻がない」という観点での品質はやはり国産車レベルというわけにはいかない印象。ただし、走行に支障を来すようなトラブルは、流石にジャガーと言えども最近は少ないようです。ウィンドウ動作の異音、ドアの軋みといったありがちな低級音系はとりあえずなし(経年でどうなるかは未知数ですが)。機関部分のエンジン(フォード製)、トランスミッション(ZF製)は実績がたっぷりあることもあってかまったく問題なく、今後も恐らく大丈夫でしょう。総合的信頼性としては、アルファロメオと似たような印象です。

[経済性]
ケア・プログラム付きなのでガソリン代以外の出費なし。ちなみに、初回の1000キロ点検のときのオイル交換はプログラムに入っていません(有償だと25,000円くらいと言われた記憶が・・・ちなみにこのときは担当営業の方の裁量で無償交換に応じてくれました)。

[総合的な満足度]
いろいろと細かい不満を書きましたが、クルマというのは引き算で評価するのではなく、そのクルマでしか味わえない個性を楽しむものと考えている僕の評価としては、満足度は80点(XE Sなら95点くらいか?)。エクステリアの評価で書いたキャラクターが、乗り味を含めたXEのキャラクターになっており、そういう意味でクルマの方向性が明確になっているところを評価してのものです。一方で、信頼性や品質感がアルファロメオとそう変わらない点はちょっと考えさせられます。アルファロメオの場合は「ま、いっか。ラテンの人たちはそんなことよりもカッコよさと楽しさの方が大切なんだから」と納得できる。では、英国車ジャガーは国産車あるいはドイツ車より何を重視していると感じられるのか、ジャガーでなければ味わえないこれがあるからユーザーは自己満足できるのだ、とすんなり言えるような答えが出てこないところが今後の課題であるように思えます。個人的には、品格のあるデザインに更に磨きをかけて、2.0Lでも高品質を実感できるエンジン(次期インジニウムで実現成るか?)を載せること、そして高級なイメージを維持しつつ、先進性も備えているブランドイメージ(そのためにはインフォテイメント・システムなどで遅れを取らないこと)に刷新することがより望まれるところであるように思えます。ま、でもしばらく乗りますよ。控えめで肩肘張らずに付き合えて、それでいて品のあるクルマは他にないですから。

[最後に]
このクラスに乗っている人は、余裕で買った人もいればなんとか手が届くから買った人まで幅が広いように思います。個人的には、現代におけるプレミアムブランドのDセグはもはや立派な高級車。僕はそもそもコンパクトでシンプル(装備や豪華さよりもクルマそのものの走りや乗り味に機敏さと個性がある)なクルマを好むタイプ。それでもスタイリングと昔から憧れだったブランドに惹かれて、年齢的にも今なら乗ってもいいだろうと思って購入しました。クルマだけに資金を集中させるわけにもいかないので、購買層の幅で言うと明らかに「なんとか手が届く」ユーザー。よって、大衆レベルのクルマ好きによる消費者レビューのようになってしまいました。本当は些細な分析などせずに、おおらかな気持ちでサラッとXE Sを買うような人がこのクルマには相応しいのかもしれません。

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