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趣味の人生を楽しむサラリーマンの日記

パーヴォ・ヤルヴィ指揮 エストニア・フェスティバル管弦楽団 2019年日本公演

パーヴォ・ヤルヴィ-エストニア201904

2019年4月30日
サントリーホール
【演目】
ペルト:ベンジャミン・ブリテンへの追悼歌
シベリウス:ヴァイオリン協奏曲 (五嶋みどり)
(アンコール)バッハ 無伴奏ヴァイオリンソナタ第3番第3楽章ラルゴ
トゥール:テンペストの呪文
シベリウス:交響曲第2番
(アンコール)
レポ・スメラ:スプリング・フライ
ヒューゴ・アルヴェーン:羊飼いの娘の踊り

コンサート通いを始めて6年が経過し、しかしこれまで一度も生演奏に触れる機会がなかったのがシベリウスの交響曲。

シベリウスの曲は、フィンランド第二の国歌とまで言われている「フィンランディア」こそわかりやすく人気があるけれど、交響曲は第2番を除くと広く親しまれているとは言い難い。一方で、熱心なクラシック愛好家にはシベリウスの交響曲は一定の人気があって、ドイツ系の曲とはまったく異なる個性と、現代音楽のような作曲技法の追求に偏った音楽でもないのに斬新な響きがあるところに僕も魅力を感じている。そんなシベリウスの交響曲を、人気曲の第2番とはいえ、聴く機会をようやく持てることになった。

演奏も、パーヴォ・ヤルヴィが主宰する非常設オーケストラ、エストニア・フェスティバル管弦楽団という未知の楽団であることで興味が更に増す。もう1曲のメインも個人的にもっとも好きなヴァイオリン協奏曲であるシベリウスの作品で、しかもソリストは五嶋みどり。まだヴァイオリン演奏の良し悪しなんてまったくわからなかった5年前に一度聴いたことがあるとはいえ、ある程度聴く耳が育ってきた今、もう一度聴き直してみたいと思っていた五嶋みどりで聴けるという(極めて個人的な要因ながら)ボーナス付きとあってはますます見逃すことができない、と気持ちを高ぶらせれ会場へ。

1曲め、「ベンジャミン・ブリテンへの追悼歌」は金管木管抜きの漂うような弦楽曲。美しくも、やや映画音楽的な10分程度の曲。

そして、個人的には本日のメインである「ヴァイオリン協奏曲」。オケがドンと入ってくる前の冒頭ソロだけで気持ちを激しく揺さぶる五嶋みどりに早くも圧倒されてしまう。例によって足をぐっと踏ん張って体をよじらせるように弾く五嶋みどりは、見た目とは裏腹に情感過多にならなず、繊細な表現に心を砕く演奏が持ち味と思っていたんだけれど、この日は想像以上に情感に溢れた熱演で、もちろんそれでも格調高さがいささかも失われていないところに聴き入るばかり。精度の高いフレージングでも機械的なムードは皆無、激しさ、繊細さ、そしてダイナミズムも圧倒的で、世界の一流奏者であることを存分に見せつけた演奏に、ホント、イイもの聴かせてもらいましたという感謝の気持ちしか出てこない。

休憩から、威勢のいい「テンペストの呪文」を挟んでの「交響曲第2番」。オケは精鋭集団というだけに流石の響き。金管木管はアンサンブルにところどころ難があったりはしたけれど、ソロ・パートはまずまず、弦は雄弁に歌い、積極的な主体性が前面に出たなかなかの実力のオケであることがわかる(HPにある、ルツェルン祝祭管弦楽団に匹敵は言い過ぎだけど)。シベリウスの寒々とした音色を見事に表現し、時に大上段に構えた煽りを交えつつパーヴォの機敏な進行でキビキビとした演奏は聴き応えがあり、初めて聴くシベリウスを存分に味わうことができた。

海外オーケストラとしてはチケット代もリーズナブルで、なかなか聴かせるオケで、また機会があれば是非観たいと思わせるものがあり、五嶋みどりの素晴らしい演奏を聴けたことも相まって、良き平成最後の日になった。

テレビの音質を改善するために Bose SoundTouch 300 soundbar を導入してみた

BOSEsoundbar201904

ふと思い起こしてみると、ブラウン管テレビが姿を消し、薄型テレビが当たり前になってからもう結構長い時間が経過している。その薄型テレビの登場当初から言われ続けてきたことは音が悪いということ。悪いというよりは貧弱と表現した方がいいかもしれない。大型のスピーカー・ユニットが使えず、スピーカーボックスとしての容積を確保できない(低音を稼ぐことができない)という物理的に不利な条件から逃れることはできず、9年前に購入した拙宅プラズマテレビのスピーカーも控えめすぎるほどに慎ましい存在に留まっている。

映画や音楽の映像作品を良い音で楽しみたいときには、メインのオーディオを5.1ch化したシステムがあるから、それを通して聴いている。しかし、このオーディオ・システムはAVアンプを含めて4つのアンプを抱えていて、使う前に元電源を入れたり(週末しか使わないアンプは普段落としている)、HDMIセレクターやスピーカーセレクターを操作する必要があったりするという面倒なものになってしまっている(ま、自業自得ですが・・・)。

もちろん、映画を観たり、音楽のブルーレイを観たりするときには、じっくり腰を落ち着けて良い音で鑑賞したいという目的があるから面倒な操作が必要でも億劫には感じたりはしない。でも、テレビや録画してあるドラマなどをもう少し良い音で聴きたい、程度のときには面倒だなあと思ってしまう。大掛かりな装置でなくても構わないから、もっと気軽に、そこそこ良い音で聴く手段はないものだろうか・・・。

と、そんな要望に応える製品として大型家電店に結構なスペースを割いて展示されているのが、テレビの前に置く、薄くて幅広く伸びるサウンドバーと呼ばれるスピーカー。テレビの音をもっと良くしたいという要望に応えるべく、省スペースで、基本的な音質を底上げし、映画鑑賞ではサラウンド感をも実現する、というもので、本格的なサラウンド・システムを用意しようとまでは思っていない人にピッタリの製品。テレビ番組の音質の底上げという意味では、これが今回の僕にニーズに合いそう、というわけで製品選びに入る。

でも、どうせスピーカーを導入するのであれば、できればもうひとつ実現したかったことがBGMでの用途。メインのスピーカー、JBL Project 1000 Arrayは、特に低音の中でも最も低い、地を這うような低音域(60Hz以下あたり)まで明瞭に再生する能力の高さが仇となり、音源によっては音量を絞っても夜遅くに鳴らすことを躊躇ってしまうことがある。低音が響きすぎないような、深夜BGM用途に合うスピーカーがリビングにあるといいなあ、とずっと思っていたので、その役割を担えるものであれば尚嬉しい。

サウンドバーの売れ筋は2万円前後のようで、その中から評判の良いものを、と物色しているうちにふと疑問が浮かんで来る。旅行で持ち運びしているモバイルスピーカーよりも低価格の製品で音楽も快適に聴こうというのはちょっと虫が良すぎるんじゃないだろうか。せめてもう少しグレードの高い製品を選ばないときっと後悔するだろうと考え直す。

価格帯を上げて製品を物色していると、サブ・ウーファーとセットの製品が中心になってくる。でも、リビングにはすでに大型サブウーファーがあって、もう1つ置けるスペースはなく、共用も難しそう。サブウーファーなしでも厚みのある低音が確保できてテレビの音質を底上げできそうなサウンドバー、ということで選んだのがBose SoundTouch 300 soundbarという製品。

僕のボーズ製品の認識はhttp://buhaina.blog.fc2.com/blog-entry-73.htmlに書いている通りで、Hi-Fiを追求するのではなく、カジュアルに楽しむ用途に向けて作られている製品だと思っている。小型でも低音の厚みを持たせる製品作りが得意なことから、僕がサウンドバーに求める要素を満たしているだろうと予想。設置予定の場所にピッタリのサイズで、Wi-Fi、Bluetoothにも対応し、Spotifyの再生ができてNASに溜めてあるライブラリーも再生できる可能性がある(WebサイトではDLNA準拠でないと謳っているが再生できそう)ところもニーズに合っている。ボーズのスピーカーと言えば、サイズ(容積)からは想像できない低音が出ることに特徴があるけれど、オーディオに詳しい人ならご存知の通り、厚みがあるのはベースの中心音域である低中音あたりで、60Hzあたり以下の再生は潔く諦めているため、極低音の響き過ぎも回避できるだろうということも選択の理由になった。

尚、Bose SoundTouch 300 soundbarは旧モデルで、現行モデルはSoundbar 700となっている。主な違いはAlexa、eARC、CEC対応の有無(SoundTouch 300 soundbarもAlexa対応機器を持っていれば連携できる)あたり。あと、リモコンがBLE対応(機器に向けなくても良い)になっているらしい。いずれの機能も対応機器を持っていない、あるいは使うつもりはないので、約20%の価格差が選択の決め手となった(スピーカーじたいの構造は違いがないと言われているが事実は不明)。

商品が到着して、早速設置する。上面がガラス貼りでスチールメッシュの枠は、樹脂と布張りの低価格帯サウンドバーとよりワンランク上の質感で、インテリアとして部屋の雰囲気を損なわないところにまずは好印象。見た目のスッキリ感と引き換えに、本体には電源スイッチを含め、操作系のボタンは一切なく、リモコンかアプリでしか操作できないところは国産メーカー比べると使い勝手が良くないと感じる。猫が上に乗って音量ボタンを勝手に押してしまうことがあるという話もあるので、本体で操作できないことは拙宅では都合が良い面もある。

ブルーレイ・レコーダーから本機HDMI入力へ、HDMI出力からテレビのHDMI入力へ接続。拙宅のテレビは9年前の製品ゆえにHDMI ARCは非対応のためテレビの音声は光ケーブルで接続する。初期設定は、Wi-Fiやネットワーク・オーディオに親しんでいる人なら困ることはないと思うけれど、馴染みのない人にはやや煩雑でわかりにくいかもしれない。

ADAPTiQ音場補正を含めたセットアップを終えて音を出してみる(スピーカーで最初に音を出す瞬間は何度体験してもワクワクしますねえ)。主電源スイッチはなく、コンセントが入っていればスタンバイ状態。テレビやブルーレイ・レコーダーの電源を入れても自動で電源は入らないため、リモコンでONにする。取説(製品に付属せずPDFでダウンロードが必要)ではテレビのスピーカーをミュートするように指示されているけれど、拙宅環境ではテレビは自動でミュートされ、テレビのリモコンの音量ボタンでSoundTouch 300をコントロールすることができた。

ブルーレイ・レコーダーを使用してみると音が約5秒間隔で1秒途切れるという現象が発生、これはSoundTouchアプリの詳細設定から「HDMI INダイレクトオーディオ」項目をONにしてリモコンのソースボタンをアサインし、再生時にそのボタンを選択することで正しく音が出るようになった。この設定について取説には説明されておらず、取説に書かれているサイトにアクセス、動画を探してようやくわかったもので、このあたりも含めて設定の説明は親切とは言えない。

テレビ番組の再生は、声(特に男性の低い声)にやや厚みが出てリアリティが増した。ただ、「おおっ」と感動するほど音質が良くなったという感じはしない。音楽や効果音が少ないバラエティ番組やニュースを見ていると、価格に見合った効果はほとんど実感できない。また、恐らく多くの人にとって気にならないレベルには収まっているとはいえ、光ケーブル接続だと僅かに音声が遅延する(HDMI ARC接続の場合どうかは環境がないため確認できず)。AVアンプなどでも光ケーブル接続は音声が遅延するし、経験上、その遅延はもっと大きいので、この程度の遅延なら仕方がないかなといったところ。

もうひとつ、期待していた音楽再生はどうか。

まず、嬉しいことにQNAP NAS+MinimServerのDLNA環境の音楽再生は可能だった(ただしFLAC再生とギャップレス再生は不可)。NASライブラリーのアクセスで利用するBose SoundTouchアプリのメニューは洗練されているとは言い難く、音楽再生中の情報表示内容にも不満があるけれど、レスポンスが良いのでストレスは感じない。

音質は、ボーズ製品らしく周波数レンジはほどほどといったところ。低音は、薄いエンクロージャからは想像でいないほど豊かで、これ以上低音が強いとマンション住まいでは近所迷惑が気になるかもしれない、と思えるくらいの厚みがある。オーケストラのコントラバスはボワついてブーミーな感じになってしまい、低音を望んでいない人には響きすぎと感じられるかもしれない。その低音は9段階の調整が可能で、最大にするとかなり強めでその分コモる音になり、最小にすれば低音はだいぶ控えめになる(音源ソースによってはそれでも結構低音が出る)。前述の通り、極低音は割り切っているから出ていないし、低音設定を下げれば低中音も響きすぎという感じはなく、(音量を絞れば)夜遅くに音楽を聴いても近所迷惑を気にしなくて良さそうであることに安心する。中音域や高音域は思っていたよりはクリアで、オーケストラの弦のしなやかさや木管の艶、金管の深みのある響き、ジャズのベースの膨よかさや管楽器のリアリティもまずまず表現できている。それでもやはりボーズ製品であり、あくまでもこの価格帯の製品でもあるので、クッキリした解像度や溢れるような情報量とはいかず、オーディオに関心がない妻が「音が粗くて低音に無理矢理感がある」と気づくくらい、普段鳴らしているJBLと比べて劣るのは仕方のないところ。ジャズならまずまず聴ける一方で、スピーカーへの要求度がもっとも高いクラシックを真面目に聴こうという気にはなれない。また、同じ楽器でもフレージングや音域によって音の出方にややバラツキがある(音の精度が低い)のも仕方ないかなあと思う。音源の録音状態によってはうまく響かせることができずに、大げさな言い方をするとAMラジオ的になってしまうものもある。それでも、角が取れた音で豊かに響く温もりあるサウンドは聴き心地の良さがあって、ボーズらしいサウンドを実現しているのは流石で、そんな特性は小音量でもまずまず情報量があるところを含めて想定していたBGM用途にピッタリ。

音楽再生の時のサウンドは通常のステレオ・オーディオとは異質な鳴り方をする。5つのスピーカーユニットは中央に一直線に並べられ、左右に配置されたトランスデューサーで横方向に音を広げる構造になっているようで、中央付近から左右チャンネルの音が合わせて出てくる。例えば、アート・ファーマー&ベニー・ゴルソンのジャズテットというアルバムは、テナー・サックスは左チャンネルのみ、トランペットが左右両方(よって中央に定位する)、トロンボーンが右チャンネルのみというミックスになっているんだけれど、サックスとトロンボーンの音も中央付近から出るため、ステレオ感がそれほどない。一方で、真横で聴くと左右に振り分けられた音がそれぞれの方向に明瞭に聴こえてくることから、横に音を飛ばすことで壁に反射させてサラウンド感を持たせる設計になっていることが伺い知れる。よって、このサウンドバーの設置場所は左右の壁の素材や壁までの距離が同等であることが望ましい。このような特徴から結果的に、正面で聴くとステレオ感はあまりないものの、音場の広がり感はあるという独特な鳴り方をすることになり、リアルな音場感というよりも、小型スピーカー・ユニットで上手く、擬似的な広がり感を持たせる音作りがなされていることがわかる。2chステレオの音楽鑑賞としては、所謂ピュア・オーディオとはだいぶ違う方向性の音設計だと言えるでしょう。(補足:アプリからセンター音量の設定が可能で、最小にすれば音場の広がり感と、ステレオ感が得られるようになっている。ただし、前述の基本特性は同じであくまでも擬似的な音場感の調整機能と考えた方が良い)

この独特の鳴り方が効果を発揮するのが、アクション系などの派手な音作りがなされている映画。セリフはセンターにしっかりと定位し、音楽や効果音のクオリティと広がり感はテレビのスピーカーに大きく差を付ける。やはりSoundTouch 300 soundbarが本領を発揮するのは(特に音作りが派手な)映画鑑賞だと実感する。もちろん、本格的な5.1chシステムの音場感には及ばないけれど、テレビの前にポンと置くだけでこれだけのシアター感が出せる音作り、それをこの価格で実現しているのは流石ボーズという感じ。サブ・ウーファーとリア・スピーカーを追加することも可能で、追加すればさらに臨場感が得られるだろう、と思いつつ、サウンドバーはそもそも部屋をごちゃごちゃさせずに映画館のようなサウンド感を楽しむことを目的としたものと捉えると、本末転倒という気がしなくもない。

このSoundTouch 300 soundbarは、事前の予想通り、解像度や情報量至上主義のオーディオ・マニアにはやはり向いていない。しかし、オーディオ・マニアの世界に足を踏み入れるつもりはないという(機材に淫しないバランス感覚のある)方なら満足できるであろう良好なサウンドを実現していると思う。Bluetoothの接続性が不安定なことや初期設定の分かりづらさで評価を下げているけれど、気軽にホームシアターを楽しんだり、音楽を聴く用途であれば、価格、サイズ、音質のバランスが取れた良い製品だと思う。

ピアノ・レッスン 第47回


(ピアノレッスンの記事は自分のための備忘録を主目的としています)

前回譜読みに入った課題曲チェルニー Op.261-No.11,12。

チェルニー Op261-No11-12

前半は右手がメロディ、左手が音階といういつものパターンで、最後の2小節で右手の移動が大きいところを気をつければなんとかこなせる状態になり、とりあえずOK。ただし、右手4番(薬指)が転びがちなところがあって、これは力が入りにくい5番(小指)を強く弾くために手首を落とし過ぎているからだと教えていただく。これは以前から指摘されていたポイントではあるけれど、小指に力が入りにくいのは仕方のないところでわかっているからといってそう簡単には修正できないところ。初心者が壁にあたりやすいポイントの最たるところだと思います。

問題は左手がメロディ、右手が音階と入れ替わる後半で、左手4番5番の指を多用するためにまったくうまく回らない。最後の2小節で左手メロディが上昇し続け(返しが2度入る)、右手は移動が大きいため、これがなんとも難しい。左手4番5番を多用する部分は先生でも少々気を遣うというくらいなので、初心者の自分が難儀するのは当然のこと。次回までにしっかり練習してマスターしたいところ。

あとは、フォルテ指示のところで、その小節からすべての音を強く引く必要はなく、頭の部分に注力すれば力強く、また、すべての音符を強く弾くと却って不自然になる、というポイントを教えていただいて、なるほどと納得。初心者は譜面を見ただけでそこまで思い至るはずがなく、先生からのそうした音楽的な指導は不可欠です。

次はリトルピシュナ46番、左手のみの練習。これまで12小節目までをずっと練習してきて、通してミスタッチなして弾けた試しがなく、レッスンの場でもやはり同様。それでも少しずつスムーズに、ミスを少なく弾けるようになってきているのも確かで練習を続けてきたことの成果もあることはある。手離れして良いところのポイントも上手くできるようになっているとのことで、14小節目まで進めて、あとは引き続き家での練習に励むのみ。

「ワルツ・フォー・デビー」は、この2週間で譜読みを進めることはせず、あえてここまで譜読みしてきた部分の精度を上げる練習に努めてきた。鍵盤は正しく押している。でも、CDのように、あるいは先生に弾いてもらった動画のように聴こえない。同じ音程で弾けているはずなのに違う曲のように聴こえてしまうので、どうしてなのかを先生に質問してみる。左手のアタックが強すぎているとのことで、右手のメロディがかき消されてしまっているのが原因とのことで、左手を弱く弾くことを教えていただく。弱く弾くことについて、単に力を弱くするだけでなく、鍵盤を押す速度をゆっくりすることで今の問題が解消することを教えていただいて、なるほど、という感じ。全体に強弱のポイントを再度教えていただいて、この日のレッスンは終了。

今日でピアノレッスンを始めてちょうど2年が経過しました。まったく楽器が弾けない状態から、49歳でピアノを始めるという無謀な挑戦、果たして上手くなったのか? 最初の頃を思えばだいぶ指が動くようになり、譜面で強弱指定が表現されていないところでも、どう弾けば音楽的に聴こえるのか、ということが少しずつわかるようになってきたのは進歩と言えるでしょう。1年前にも書いていますが、弱く弾くことの難しさ、出してはいけないところで抑えることの難しさを日々痛感しつつ、それなりに上手くなっていることは自分でも少し実感していて、とても楽しいです。また、そうしたピアノの難しさがわかるようになってきて、プロの演奏がいかに凄いのかということもより理解できるようになってきています。最初の、どうしようもなく指が動かなかったときと比べると幾分弾けるようになり、ピアノ演奏の聴きどころもわかるようになるというのは音楽好きとしては楽しいこと、嬉しいことであるのは間違いありません。

もともと指の動きが硬い、不器用な体をしているので決して僕は筋が良い方ではなく、指を早く動かす曲はまだまだチャレンジすることすらおこがましい状態で、2年習ったくらいではさすがにそうレベルの高い曲に取り組めるものではないです。過去に取り組んだ「ミアとセバスチャンのテーマ」もベートーヴェンの「トルコ行進曲」も、ほぼ毎日弾いているにもかかわらず、未だにスムーズに弾けるようになったとは言えず、やはりそう簡単には上手くならないのがピアノという楽器。でも、指を早く回さない「月光」は表現を含めてそれなりに弾けるようになり、それはそれは楽しいもの。あと、弾いていると曲の素晴らしさ、完成度の高さがより理解できるようになるのも音楽好きとしては楽しくて仕方がない。

毎日練習する(残業や飲み会で遅くなったときはもちろん練習できませんが)のは辛いなあと思うこともなくはないんですが、ピアノに向かうとそんな気持ちも飛んでしまうので、なんだかんだ言って楽しんでピアノを弾いているようです。どのくらい練習したらどのくらい弾けるようになるだろう、なんて打算で練習していないところも良いのかもしれません。これからも、自分のペースで楽しく練習していきたいと思います。

今回のレッスンまでの教訓
●フォルテ指示だからといってその小節すべての音符を強く弾くわけではない
●右手小指を強く弾くときに手首を落とさない心構えを定着させるべし
●弱く弾くときは鍵盤を押す速度をゆっくりと(もちろんケースバイケースで)

ノット指揮スイス・ロマンド管弦楽団 2019年日本公演

ノット・スイスロマンド2019


2019年4月13日
東京芸術劇場
【演目】
メンデルスゾーン:ヴァイオリン協奏曲(辻彩奈)
(アンコール)バッハ 無伴奏ヴァイオリンパルティータ第3番 "ガヴォット"
マーラー:交響曲第6番「悲劇的」

辻彩奈はテレビで観た印象そのままの感じ。正確さも楽器の歌わせ方も大したもので、技術はとてもしっかりしているし表現力もある。若さ漲る直線的な勢いが前面に出た演奏で、音楽が硬いし、曲に深く入り込んで独自の表現で聴かせるのはまだまだこれからという感じで、悪くいうと青臭い(妻は瑞々しいと感じたそうです)。どう表現するかの手法を含めた技術はすでに高いレベルにあるけれど、その技術をどう使ったら音楽として素晴らしい表現になるか、という音楽性はかなり未熟な印象。でも、この若さ(21歳)で表現の深さまで求めるのは流石に酷というもので、これからもっと良い演奏家になっていってほしいと期待感を抱かせるポテンシャルはあると思いました。

マーラー第6番は、ガッシリしたオケの鳴りとともに始まり、良い演奏になりそうな予感。実際このオケは楽器の歌いっぷりがとても良く、精度よりも演奏者の自発的な表現を重視する僕好みのタイプ。特に木管の元気な鳴り方は、なかなかのもの。しかし、ずっと聴き進めて行くと、線の揃いが怪しいところが少なからずあり、特定の楽器が鳴りすぎていたりするところなどが耳に付きはじめる。これは指揮者の責任でもあるけれど、オケ全体のアンサンブルが良くないし、パート間の音のつながりも良くない。短くてシンプルな曲なら誤魔化せたかもしれないけれど、マーラーの第6番という大曲だとそうはいかない。一言で言ってしまうと紡ぎ出される音楽にデリカシーがない。

近年はコンサートを厳選して、少々お代が高くても評価の高いオケを聴くようにしていたし、聴いてきた演奏も実際に素晴らしいものばかりだったので、比較するのは酷だというのはわかっている.。少々嫌らしい言い方になってしまうけれど、美味しいものを食べてきたあとに、そこそこ美味しいものだといろいろ足りないところが見えてしまうのです。

それでも前述の通り、スイス・ロマンド管弦楽団は楽器、オケの歌いっぷりは素晴らしい。過去に観てきたオケの中でも上位に来ると言ってもいいくらいで、優れた音楽監督、指揮者がうまく統制できたら素晴らしい演奏を聴かせるんじゃないかという期待感を持たせるだけのポテンシャルはあったと思います。

チック・コリア @ブルーノート東京 2019

チック・コリア201904

2019年4月6日(土)ブルーノート東京、チック・コリアの2ndセット。

Chick Corea (p)
Chiristian McBride (b)
Brian Brade (ds)

http://buhaina.blog.fc2.com/blog-entry-406.html で記事を書いたチック・コリアのトリオを間近で見る機会に恵まれた。

ジャズを聴き始めたころ(2002年ころ)から、歴史に名を残すビッグネームたちのライヴにはできるだけ足を運ぶようにしていた。いつ観れなくなってしまうか(お亡くなりになってしまうか、引退してしまうか)わからないからという理由からだったんだけれども、チック・コリアはまだそれほど高齢ではなかったし、それほど好きと言えるほどではなかったからなんとなく後回しにしていた。しかし、クリスチャン・マクブライドとブライアン・ブレイドとのトリオであれば、そんな理由でなくても観てみたい。

チックのピアノに合わせてオーディエンスにハミングさせるという和やかな雰囲気から "La Fiesta" になだれ込むというスタート。演奏に入ると3人の緊密なプレイに目が釘付けになってしまう。クリスチャン・マクブライドの高速かつ正確かつメロディックなベースと、無限の引き出しを持つブライアン・ブレイドのツボを抑えたドラムで紡がれる演奏はCDで聴けたあの演奏そのもので、思わず身を乗り出して聴いてしまう。そうは言ってもそこはジャズのライヴ。CDの、ある意味カッチリとした演奏(CDはやはり繰り返し聴くに耐えるキッチリした演奏を選んでいる)とは一味違う緩さもある。その緩さは、演奏が弛緩しているということではなく、良い意味での遊びを持たせたもので、演奏の質はCDで聴けるものとまったく遜色はない。もちろん、CDに収録されていた "This Is New" "Alice In Wonderland" なども、その場限りの空気で演奏される。

この日観たステージでは、CDに一部にあったようなフリーな展開の曲がなく、自作として(書いたけど譜面を失くしてしまったと言いつつ、8ページの譜面をピアノに置いていた)スパニッシュ・ソングと紹介していた曲を中心に形式がキッチリした曲で占められていたけれど、自由度は至るところにあって、やはり一瞬たりとも目が離せない。

上手い演奏者が揃えば良い演奏になるというものではないことは誰もが知るところ。でも、この3人のレベルで、阿吽の呼吸で、付かず離れずの距離感で演奏されると、ああ、やっぱり最高レベルの演奏者の絡みというのは特別なものになるんだと思わずにはいられなかった。

チックの音楽は、親しみやすさがあって、それは実際にライヴを観てみるとチックの観客との距離感の近さと合わせてより感じることができる。(こう言ってはナンですが)自らをオーディエンスと一線を画す位置に置いているキース・○ャレットとはずいぶん違う。凡百のプレイヤーができない高度な演奏を楽しそうに余裕をもってこなしてしまうマクブライドとブレイドのムードもそうしたチックの親しみやすさがもたらしていることを、生の演奏からひしひしと感じてしまった。

ジャズのおおらかさ、楽しさを持ちながら、最高レベルの音楽性と技術も備えた演奏を聴いていると、気がつけば1時間15分くらいがあっという間に過ぎてしまっていることに自分でも驚いてしまった。そこからアンコールにさらに応えてまた余裕たっぷりにモンクの曲で締めてくれて大団円。

とにかく、いいもん聴かせてもらいました、という感想しか出てこない。これまであんまり真面目に聴いてこなかったチック・コリア、いまさらだけどもっといろいろ聴いてみようかと思います。

ピアノ・レッスン 第46回


(ピアノレッスンの記事は自分のための備忘録を主目的としています)

前回譜読みに入ったチェルニーOp.599-No.15。

チェルニーop599-No16

結論から先に言うと、前回レッスンから2週間で修了の評価をいただく。ここまで、チェルニーの練習曲は1曲終えるのにレッスン2回分を必要としたことを考えると早く弾けるようになった、と思えるけれど、実はそうではなく、先生が「現状はこのくらい引ければ良し」ということでの修了。というのは、正確にリズムをキープするという意味ではまだまだだと弾いている自分が思っていて、過去に楽器経験がないためにリズムの精度が悪いのは先生もわかってくれているからなんでしょう。

また、この曲も右手の4番5番のつながりで指がもつれたり転んだりしやすい箇所がいくつかあり、そこそこのテンポ(メトロノームで80程度)で弾いているときには馬脚を現さずにこなせる。ところが90くらいに上げるととたんに指がもつれはじめてしまう。ここは、手首をリズムに合わせて少し動かして指を回す感じにすると良いとのこと。ポジション移動しないときには手首の位置は動かさない方が良いと勝手に思い込んでいたので意外な発見。とはいえ、教えてもらったからと言ってすぐに手首をうまく回す感じができるわけではなく、少し手首の動きを柔軟にする程度のやり方に変えてみると、それでも力が入りにくかった4番の指の音の出方が改善された。状況に応じて手首を柔軟に左右に回す(揺らす)という考え方は、覚えておいた方が良さそうです。


次はリトルピシュナ46番、左手のみの練習。まだまだミスタッチをしつつもテンポを上げて弾けるになってきていることで次のアドバイスとして、1音ずつしっかり打鍵するのではなく、流れるように滑らかに弾いてみると良いとのこと。1音ずつしっかりと打鍵しながらテンポを上げると手に力が入って硬い音の連なりになって不自然になってしまうし、左手のアルペジオで曲として弾く場合にはそうした弾き方にはならないので、柔らかくレガート的に弾くようにという指導をしていただく。そこを意識して感触をある程度掴んだところで、引き続きうまく運指できるようになることを次の課題に設定して修了。

「ワルツ・フォー・デビー」は結構家で練習してきたにもかかわらず、ちっとも曲らしく聴こえてこないので、どのように弾いたら良いかを質問してみる。要は、強弱の付け方とテンポのメリハリの付け方の問題ということがわかってきたので、ポイントを教えていただいて次のレッスンまでの課題としてこの日は終了。それにしても強弱の付け方とテンポのメリハリがまずいことでまったく曲らしくい聴こえてこないというのは面白いといううか、難しいというか、ホント、ピアノという楽器は一筋縄でいかないもんだということを痛感しました。先生に弾いてもらったデモのビデオを良く研究してポイントをもっと押さえる必要がありそうです。

今回のレッスンまでの教訓
●指をうまく回すためには手首を左右に揺らしてリズミカルに
●左手アルペジオは力を入れすぎずに柔らかく流れるように
●その曲らしい表現をするために強弱とテンポのメリハリのポイントを押さえる

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