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趣味の人生を楽しむサラリーマンの日記

ブラッド・メルドー・トリオ 2019年日本公演

メルドー201906


2019年6月1日、国際フォーラムCホールにて、ブラッド・メルドー・トリオのコンサート。

ピアノ・トリオで観るのは、2006年、2012年に続いて今回で3回目で前回からは7年ぶり。メンバーはいずれも、ラリー・グラナディアとジェフ・バラード。マーク・ジュリアナとのプロジェクト、ジョシュア・レッドマンとのプロジェクトはジャズ・クラブで観ることができたブラッド・メルドーも、人気の高いピアノ・トリオとなると日本ではホールが会場となる変わらぬ人気ぶりです。

席は2列めで、メルドーを真後ろから見る形という好ポジション。過去の2回はオペラシティ大ホール、サントリーホールというクラシック専用のホールで、反響音が強すぎる感があったことを考えると国際フォーラムのCホールは、キャパシティと合わせて良い条件で、楽しみにして会場へ。

前回、2012年のときは抽象的でスローな曲がほとんどとあって、なんだか掴みどころのない演奏で、船を漕ぐオーディエンスも少なからず見かけた、少々自己満足的なコンサートだったことを思い出す。

結論から言うと、今回は普通のジャズ・ピアノ・トリオらしい演奏を楽しめる内容でした。ただし、近年のメルドーはあまり指を忙しく回す演奏を志向しておらず、かつでのArt Of Trio時代とはスタイルが変わってきていて、数曲演奏されたアップテンポの曲を含めて内向的な演奏に終始。もちろん、これはこれでメルドーの魅力ではあるんだけれど、例えば「Brad Mehldau Trio Live」の "Black Hole Sun" のような自由度の高い演奏を織り交ぜるなど、幅をもたせてくれても良かったんじゃないかな、という思いも過ってしまう。ちなみに、Twitter情報によれば、前日、サントリーホールでのコンサートはセット・リストもまったく違っていて、演奏はもっと柔らかい内向的なものだったという意見と、この日の国際フォーラムの方が落ち着いていたという意見が混在していました。

もちろん、演奏の質は高く、特に今回はジェフ・バラードの見せ場も結構あり、ジャズらしい楽しみがあって、内容について不満はちょっとした個人的な思いに過ぎません。満足した観客も多かったんじゃないでしょうか。コルトレーンの "Inch Warm" を面白く料理したり、メルドーが演奏するのは初めて聴く"When I Fall In Love" がメルドーらしいスタイルで美しく演奏されるなど、聴きどころはもちろんありました。

それでも僕は思ってしまう。このメンツでの演奏ももうだいぶ長くなり、ややマンネリ化しているのも事実だと思います。ピアノ・トリオでできる演奏スタイルはやはりどこかで限界が来てしまうもので、それはビル・エヴァンスやキース・ジャレットでも避けられなかったところ。4月に観たチック・コリア・トリオが、その時、その場での呼吸を感じさせるものだったのに対して、曲が始まるときと終わるとき以外は目配せもしない3人の、良く言えば完成された、悪く言えば型にハマった演奏だったとは言えると思います。

あと、僕自身がピアノ・トリオを素直に聴き入れる心持ちでなかったことが心の底から楽しむことができなかった理由かもしれません。

なんていろいろ書きましたが、やはりこの3人でなければ聴けないクオリティの演奏だったことは間違いなく、悪い演奏だったなんて言うつもりはありません。今後、このトリオがそういう方向に進ん行くのか、楽しみにしたいと思います。

チック・コリア @ブルーノート東京 2019

チック・コリア201904

2019年4月6日(土)ブルーノート東京、チック・コリアの2ndセット。

Chick Corea (p)
Chiristian McBride (b)
Brian Brade (ds)

http://buhaina.blog.fc2.com/blog-entry-406.html で記事を書いたチック・コリアのトリオを間近で見る機会に恵まれた。

ジャズを聴き始めたころ(2002年ころ)から、歴史に名を残すビッグネームたちのライヴにはできるだけ足を運ぶようにしていた。いつ観れなくなってしまうか(お亡くなりになってしまうか、引退してしまうか)わからないからという理由からだったんだけれども、チック・コリアはまだそれほど高齢ではなかったし、それほど好きと言えるほどではなかったからなんとなく後回しにしていた。しかし、クリスチャン・マクブライドとブライアン・ブレイドとのトリオであれば、そんな理由でなくても観てみたい。

チックのピアノに合わせてオーディエンスにハミングさせるという和やかな雰囲気から "La Fiesta" になだれ込むというスタート。演奏に入ると3人の緊密なプレイに目が釘付けになってしまう。クリスチャン・マクブライドの高速かつ正確かつメロディックなベースと、無限の引き出しを持つブライアン・ブレイドのツボを抑えたドラムで紡がれる演奏はCDで聴けたあの演奏そのもので、思わず身を乗り出して聴いてしまう。そうは言ってもそこはジャズのライヴ。CDの、ある意味カッチリとした演奏(CDはやはり繰り返し聴くに耐えるキッチリした演奏を選んでいる)とは一味違う緩さもある。その緩さは、演奏が弛緩しているということではなく、良い意味での遊びを持たせたもので、演奏の質はCDで聴けるものとまったく遜色はない。もちろん、CDに収録されていた "This Is New" "Alice In Wonderland" なども、その場限りの空気で演奏される。

この日観たステージでは、CDに一部にあったようなフリーな展開の曲がなく、自作として(書いたけど譜面を失くしてしまったと言いつつ、8ページの譜面をピアノに置いていた)スパニッシュ・ソングと紹介していた曲を中心に形式がキッチリした曲で占められていたけれど、自由度は至るところにあって、やはり一瞬たりとも目が離せない。

上手い演奏者が揃えば良い演奏になるというものではないことは誰もが知るところ。でも、この3人のレベルで、阿吽の呼吸で、付かず離れずの距離感で演奏されると、ああ、やっぱり最高レベルの演奏者の絡みというのは特別なものになるんだと思わずにはいられなかった。

チックの音楽は、親しみやすさがあって、それは実際にライヴを観てみるとチックの観客との距離感の近さと合わせてより感じることができる。(こう言ってはナンですが)自らをオーディエンスと一線を画す位置に置いているキース・○ャレットとはずいぶん違う。凡百のプレイヤーができない高度な演奏を楽しそうに余裕をもってこなしてしまうマクブライドとブレイドのムードもそうしたチックの親しみやすさがもたらしていることを、生の演奏からひしひしと感じてしまった。

ジャズのおおらかさ、楽しさを持ちながら、最高レベルの音楽性と技術も備えた演奏を聴いていると、気がつけば1時間15分くらいがあっという間に過ぎてしまっていることに自分でも驚いてしまった。そこからアンコールにさらに応えてまた余裕たっぷりにモンクの曲で締めてくれて大団円。

とにかく、いいもん聴かせてもらいました、という感想しか出てこない。これまであんまり真面目に聴いてこなかったチック・コリア、いまさらだけどもっといろいろ聴いてみようかと思います。

マデリン・ペルー @ブルーノート東京 2019

マデリン・ペルー201903-2


2019年3月19日(水)ブルーノート東京、マデリン・ペルー2ndセット

メンバー:
Madeleine Peyroux(vo, g, uke)
Andy Ezrin(key)
Jon Herington(g)
Paul Frazier(b)
Graham Hawthorne(ds)

しばらくぶりのジャズ系ライヴだった1月のクリス・ボッティ公演でしたが、ジャズへの関心が薄れたということではなく、是非観てみたいと思えるアーティストがブッキングされれもちろん足を運びます。

以前観た映画「Re:LIFE」の冒頭で、ちょっと古くも懐かしいシンプルなサウンドが流れてきて「おっ、いいねえ」と思っているとそこにスモーキーな女性ヴォーカルが乗ってくる。これがなんとも素晴らしく、一発で魅せられてしまった。その歌の主こそがマデリン・ペルー。早速CDを購入し、それ以来、心地よいサウンドと歌を楽しませてもらっている。

キッチリとジャンル分けする人には、これはジャズではないと言いそうなサウンドと歌で、僕もジャズ寄りのポップ・シンガーという印象を持っている。つまり、カテゴリー的にはノラ・ジョーンズと同じ土俵。知名度に大きな差があるのは、バックの演奏の違いと、声、唱法の違いによる親しみやすさ、あとは外見イメージとスター性の差といった感じで、マデリン・ペルーの方がずっと渋い。まあ、ジャンル分けなんていうレッテル貼りは先入観と個人のあるべき論の押し付けでしかないので大した意味はありませんが。

彼女の声と歌い方は、よく言われているようにビリー・ホリデイの影響が明らかで、しかし、差別や人生の不幸を背負った故の芯の強さとシリアスな重みがどこか漂うビリー・ホリデイと違って、聴き手に開かれた大らかな明るさがあるから聴きやすい。ジャズに執着することなく、あくまでもベースにしながら心地よく聴ける、それでいて歌の表現力は一級品というのがマデリン・ペルーの魅力。一般的知名度はなくとも、前述の「Re:LIFE」だけでなく、映画「シェイプ・オブ・ウォーター」では一番印象的なシーンで使われているように、目利きには良く知られた通好みのアーティストだと言えるでしょう。

生で見るマデリン・ペルーは、飾ったところや華がなく、(こう言っては失礼ですが)ふつうのおばさんという風情。ジャケットやアーティスト写真と比べると「おっとっと」と思うくらい小太りな感じでスターのようなオーラは一切ありません。あまりそういうショービジネス的な世界に関心があるようには見えず、好きな歌をただ歌うというところがジャズ的。ここで言うジャズ的というのは、そもそもジャズなんておカネが儲かるものではなく、日々、演奏したり歌ったりすることで生計を立てている人、つまりジャズを演ることじたいが生き方になっている人達のことを言っています。いわゆるポップスターのようなオーラがないわけですが、歌こそが人生になっているという潔さが清々しい。

実際にライヴで聴くと、歌い方はかなり崩している、というかそもそもちゃんと歌おうとしていない。音程もリズムのとり方も自由気ままで、マイクとの距離のとり方もあまり気にしていないのか、モニター越しと生声が入り交じる場面もあった。もちろん、正確に歌えないという不安定さではなく、CDのようにキッチリ歌おうとしていない。なんというかストリートや場末のクラブで歌っているアマチュア歌手の延長のような、気負いやパフォーマンスのない歌を聴いて、ああ、これが普段着の彼女なんだなあと思わされます。

音楽的には、全体的にブルースの影響を個人的には感じました。実際にブルース色がある曲も1曲演奏していましたが、そういった表面的なものではなく、ステージを通して彼女の根底にブルースというアメリカが生んだ音楽がしっかりと根づいている。これはCDからは感じられなかったところで、こうしたところも普段着の彼女と感じさせた一因かもしれません。そういう意味で言うと、CDはガッチリとプロデュースして作られたものであることが良くわかります。

マデリン・ペルーは時期によってライヴでのバンド編成が変わる(ドラムなしとかだったりする)ようですが、今回はギター、ベース、キーボード、ドラムというオーソドックスな編成で愛聴盤の「Careless Love」「Half The Perfect World」のサウンドを聴けたことが嬉しかった。バンドメンバーも手堅く、ツボを抑えた演奏で歌伴としては申し分なし。あと、大好きな"La Javanaise"を生で聴けた、あのムードの中にいられたことは至福の体験でした。

クリス・ボッティ @ブルーノート東京 2019

クリス・ボッティ201902

2019年2月23日(土) ブルーノート東京、クリス・ボッティの2ndセット。

参加メンバー:
Sy Smith(vo)
Andy Snitzer(sax)
Joey DeFrancesco(org)
Eldar Djangirov(p)
Erin Schreiber(vln)
Leonardo Amuedo(g)
Reggie Hamilton(b)
Lee Pearson(ds)

最近、ジャズのライヴはご無沙汰だなあ、と調べてみると2017年6月のジェフ・バラードが前回のライヴで、もう1年半も前のことだった。

たまにはジャズも生で聴きたいなあと思っていたからというわけでもないんだけれど、どうしても行きたいアーティストというよりは、一度生演奏を聴いてみてもいいのかな、というくらいの軽い気持ちで選んだのが今回のクリス・ボッティ。

実は、クリス・ボッティはジャズを聴き始める前から知っていたトランペター。98年4月にキング・クリムゾン・プロジェクトと銘打って赤坂ブリッツでライヴがあった。当時のクリムゾンはダブルトリオ編成活動のあと、それぞれのメンバーのスケジュールの都合で6人揃っての活動が難しくなり、メンバーを自在に組み合わせてアルバムを発表するというプロジェクト方式での活動を行っていた。その番外編として、トニー・レヴィン、ビル・ブラッフォード(今はブルフォードと表記する)をメインにしたBruford Levin Upper Extrimitiesというグループが組まれて、アルバムを発表していた。そのユニットのメンバーに、ギタリストのデイヴィッド・トーンとクリス・ボッティがいたというわけです。

このグループ、レヴィンを中心に、変拍子を自在に操るブラッフォードとのリズム・セクションに、およそ普通のフレージングとは世界を異にするデイヴィッド・トーンの奇妙なサウンドのギターとクリス・ボッティのクールなトランペットが乗って独自のアヴァンギャルド・ミュージックを創造、僕はかなり好きなグループだった。特にライヴ盤がカッコ良くて今聴いてもスリリングでカッコいいと思っている。

BLUE Nights201802

この時期、並行してクリス・ボッティはスティングの活動などに参加し始め、あれよあれよと言う間にメジャーになり、豪華ゲストを迎えたライヴ盤まで発売されるようになった。ただし、ボッティ名義のアルバムは、聴きやすい有名な曲を中心にクールなスタイルの、それでいて温もりのあるトランペットで上品な安楽な音楽を志向していて、「トランペットのケニーG」と呼ぶ人がいる(褒めているのか貶しているのかわからない・・・)くらい、良くも悪くも毒のない、心地良い音楽に徹したトランペッターとしての地位を確立している。

そんな方向性の音楽は実はそれほど興味があるわけではないんだけれど、あのクールで甘味なトランペットを一度生で聴いてみたかったというのもあってブルーノートに足を運ぶことになったという経緯なのでした。

この小さな会場で聴くあのトランペットのサウンドはやはりイイ。管楽器の生音(半分PA通しの音ですが)ってイイなあ、と改めて思い出す。1曲めはキーボードだけをバックにお得意の"Ave Maria"で入る。その後は、ベース(曲によってウッド・ベースとエレキを使い分け)とドラムが出ずっぱりなだけで、あとは入れ代わり立ち代わりと目まぐるしくメンバーが変わる。"I Thought About You" "So What" "When I Fall In Love" といったマイルス縁の曲を中心に、"Cinema Paradiso" や、レッド・ツェッペリンの "Kashimir"(ボッティ抜けてヴァイオリン中心)まで飛び出す幅の広さ。とにかくメンバーがコロコロ入れ替わり、それに応じてさまざまな曲が演奏されるので観ていて楽しくて飽きない。特筆すべきは揃いも揃って演奏技術が素晴らしく高いこと。誰一人として「まあ、この程度の人もいるかも」と思わせれることがなく全員、演奏の腕が確かなこと。これだけ上手い人たちが入れ替わり、さまざまな組み合わせで聴かせるのだから楽しくないはずがない。特に印象に残るのは、セントルイス交響楽団でアシスタント・コンサートマスターを勤めているというエリン・シュレイバーのヴァイオリンと、ジョーイ・デフランセスコ(12年前にマンハッタンのJazz Standard)で観たことがある)のオルガン、そして鉄壁かつ聴かせどころを心得たベースとドラム。ギターも含めてみんな上手い。上手すぎる。

演奏が始まって1時間くらいが経過して、もうそろそろ最後の曲かなと思っていると、会場席に歌手のサイ・スミスが登場して歌い始める。ショウは更に続いて、終わったときには1時間半以上が経過、ボリューム感でもお腹いっぱいに満足させてくれる。

演奏中は、お休み中のメンバーが合いの手を入れたり、観客とカジュアルな会話をしたり、とにかく楽しく、リラックスした様子が会場を包み込む。ボッティのCDを聴いて「悪くないんだけど安楽でお高くとまったムード・ミュージック」と思っていたんだけれど、ライヴは熱量も表現も幅が広いし、根底にはバート・バカラックやトニー・ベネットのようなアメリカン・エンターテイメントの世界にも通じていて、観ている者を楽しませるショウとして一級品だった。確かにCDは、一定のイメージ作りや統一感が必要な商品で、作り込む必要があるんだけれど、ライヴはそんなことは関係なく、自由に伸び伸びと自分の音楽を演っているクリス・ボッティ。ボッティの本来の姿はライヴだからこそ、ということがよくわかった。

一度生演奏を聴いてみてもいいのかな、なんてノリで行ってホントすいませんでした。こんなに充実した楽しいライヴは初めてと言って良い素晴らしい体験で、ああ、行っておいて良かったと思えるライヴでした。

「Trilogy / Chick Corea」

Trilogy201902

僕のチック・コリアへの関心度はそれほど高くない。鍵盤楽器奏者としてはピアノよりも電気系、また鍵盤楽器奏者よりもグループとして音楽を作るバンド・リーダーとして優れているという印象があり、また、人気盤の「Akoustic Band」がつまらないと思ったこともあってピアノ・トリオで持ち味が出る人ではないというのが僕の中のチック・コリア像だった。

関心が薄い故に、チックがかれこれ4年半も前にピアノ・トリオのアルバムをリリースしていることすら知らなかった。いや、仮に知っていたとしても聴いてみたとは思わなかったかもしれない。しかし、組んだ相手がクリスチャン・マクブライドとブライアン・ブレイドとなると話は変わってくる。

2010年と2012年に行ったツアーから厳選したというこのライヴ3枚組。なにもこんなにまとめて出さなくてもいいじゃないかとは思ったけれど、聴いてみてそんな思いは飛んでしまった。スタンダードとチックのオリジナル、わかりやすく親しみやすい曲からフリーな展開を見せる曲まで幅が広い。

演奏がまた凄い。クリスチャン・マクブライドとブライアン・ブレイドは伊達に知名度が高いわけじゃないことが嫌という程わかる。メロディックかつ鋭いソロを連発するマクブライド、小技大技を無限のバリエーションで繰り出すブレイドのソロという個人技だけで圧倒されるのに、チックのピアノと合わせての3者の絡みは、自由自在かつ有機的に変化する距離感が絶妙で一瞬たりとも耳が離せない。ビル・エヴァンス・トリオとはまったく別の形態のインタープレイは、高度な演奏技術とミュージシャンシップに支えられたもので、現在のジャズ界では最高峰のクオリティの演奏を聴かせていることに疑いはない。

ピアノ・トリオをさほど好まない僕が、これほど凄いピアノ・トリオはないと断言できるほどの凄い演奏の数々に、ただただ圧倒され、3枚通して聴いても飽きることがなく、もっと聴き続けたいとさえ思わせる。最後の曲で、お世辞にも上手いとは言い難い奥方の歌が入ってくるのはご愛嬌。拍手の音を聞いていると会場の規模もさまざまであることが伺えるけれど、楽器の音、バランスはそんなことを感じさせないほど安定しており、Fレンジは上から下まで幅広く、微細な音のニュアンスをすべて拾い上げた録音状態も素晴らしい。

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